Znイオンをドープした超伝導体CeCoIn5における超伝導相の内部から連続的に発現する反強磁性秩序

 Znイオンを置換したCeCoIn5における超伝導相の内部から、連続的に反強磁性秩序が発現することや、その超伝導と反強磁性がユニークな共存状態にあることを明らかにしました。中性子散乱実験および磁化率測定から、反強磁性モーメントを担う電子が同時に超伝導ペアリングにも寄与していることが示唆され、ミクロレベルで両状態が密接に関わっていると考えられます。この特異な共存状態を反映し、熱力学量には明瞭な反強磁性相転移の兆候が現れません。こうした特徴的な超伝導と反強磁性の相関が、CeCoIn5の異常超伝導物性を引き起こしていると考えられます。

 これらの研究成果は、アメリカ物理学会が発行するPhysical Review B誌に以下の論文として掲載されました。


K. Inoh, R. Koizumi, T. Takahashi, H. Fujimoto, H. Ebisawa, A. Yashiro, M. Kohinata, A. Hosogai, A. Matsuo, K. Kindo, I. Kawasaki, D. Okuyama, H.-C. Wu, T. J. Sato, K. Tenya, K. Ohoyama, K. Iwasa, and M. Yokoyama:
"Continuously evolving antiferromagnetic order within the superconducting phase in Zn-doped CeCoIn5",
Physical Review B 111, 104510 (2025).

* 下線は研究室所属メンバー

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